男性更年期障害とは
男性更年期障害は、加齢に伴う性腺機能低下で生じる男性ホルモン(テストステロン)の低下によって引き起こされる諸症状群のことで、医学上は加齢男性性腺機能低下症候群(late onsethypogonadism syndrome :LOH症候群)と呼ばれています。
発症する年代は主に40〜50歳代ですが、早い人では30歳代というケースもあり、日本では30歳以上の男性の4人に1人(約1000万人)が、男性更年期障害の何らかの症状を有しているといわれています。
男性更年期障害の症状は、倦怠感、頭痛、めまい、耳鳴り、のぼせ、睡眠障害、物忘れ、イライラ、精神不安、うつ症状、勃起障害(ED)、不妊(精子数減少)、頻尿、筋肉量の低下など多岐にわたっています。
さらに、テストステロンは、男性の生殖器系だけでなく、体の様々な組織や臓器にも作用しているため、テストステロンの低下は肥満、動脈硬化、脂質代謝異常、糖尿病、骨粗鬆症などのリスクが高まることがわかっています。
したがって、男性更年期障害の早期の治療はQOL(生活の質)を向上させると同時に、様々な疾患の予防にも有用だといえます。SGF治療を行うと、傷んだ組織が修復され、低下した精巣機能の回復効果が得られ、男性更年期障害に伴う諸症状改善が期待できます。
SGF(乳歯歯髄幹細胞培養上清)とは
SGF は、医学博士・古賀祥嗣によって開発された、同クリニック独自のプロトコルによるヒト乳歯歯髄幹細胞培養上清液——間葉系幹細胞である乳歯の歯髄幹細胞を培養した際につくり出される液性成分です。
間葉系幹細胞は、骨髄、脂肪組織、胎盤組織、臍帯組織、歯髄などから得ることができますが、なかでも乳歯歯髄は、サイトカインやエクソソーム、成長因子といった生理活性物質( 成体に作用し、種々の生体反応を調節する物質) が豊富に含まれており、成人の歯髄や他の幹細胞と比較しても、パラクライン効果が高いことが明らかになっています。
パラクライン効果とは、細胞の分泌物が、近接する細胞や組織に直接作用することをいいます。幹細胞上清液を用いた医療は、このパラクライン効果をねらったもので、幹細胞が分泌するサイトカイン、エクソソーム、成長因子など( これらをパラクライン因子といいます) が、上清液を投与した患者様の幹細胞に作用し、老化や損傷などによって機能が低下した部位に細胞を集めることによって、組織が再生されます。
SGF は、8 〜12 歳までの乳歯の歯髄内にある幹細胞を培養し、その培養液を吸引・洗浄後、回収用の培養液を添加します。そして、その48 時間後、専用のフィルターで幹細胞を除去。顕微鏡で確認し、細胞が1つも見られない状態にして作製します。
また、安全と品質を守るため、10 種類のヒトウイルスチェックを行い、培養途中の細菌やエンドキシン( 内毒素/細菌の細胞壁に存在し、その菌体の破壊によって湧出してくる毒素) 濃度を測量して、上清液にウイルスや細菌などが確実にない状態にしています。
このように徹底した管理下で作製されたSGF は、規格化された上清液であり、点滴静脈注射、局所注射、点鼻投与、点眼投与など、様々な効率的な投与方法が選択可能です。
「精巣機能改善剤および精巣機能改善方法」「癌悪液質の改善剤および癌悪液質の改善方法」をはじめとする様々な特許も取得しており、その安全性と有効性が証明されています。
サイトカイン・エクソソームなど、多くの生理活性物質を含むSGF
SGFには、
・離れた細胞や組織への情報伝達をし、適応免疫応答の媒介、組織修復、神経伝達や病原性タンパク質の運搬などの役割を担う『エクソソーム(Exosome)』
・免疫システムの細胞から分泌され、標的細胞に特定されない情報伝達を担うタンパク質『サイトカイン(cytokine)』
・サイトカインの一群であり、Gタンパク質共役受容体を介して作用を発現する塩基性タンパク質『ケモカイン(Chemokine)』
・体内で特定の細胞の増殖と分化を促進する内因性タンパク質『成長因子(Growth Factor)』
など、多くの生理活性物質が含まれています。
これらの物質の働きにより、修復医療やエイジングケア医療、美容医療が、従来よりも精密かつスムーズに行われるようになりました。
幹細胞移植の限界を補うSGF
従来では、再生医療を支えるものは幹細胞移植であり、多くの医療機関で支持されていました。しかし、幹細胞移植には「細胞を移植する過程で、腫瘍化が起こりやすい」「がん化のリスクがある」「規格化、投与法、保存性、培養法などの問題がある」など、普及するには限界がある点が否めなかったことも事実です。
その点、SGFはあらかじめ製造して成分分析を行うことで規格化したものを使用でき、大量生産が可能になります。
幹細胞移植が直面していた問題を解決し、効率性と効果性をさらに高めているSGFは、今後の再生医療における転換期を支える存在となるでしょう。
SGFによって期待される効果
SGFを再生医療に活用することにより、
・修復医療
・エイジングケア医療
・美容医療
において、多大な効用が期待されるようになります。
修復医療
SGF(乳歯歯髄幹細胞培養上清液)には、数百種類以上もの生理活性物質が含まれています。そのため、SGFを点滴や点鼻薬にて投与すると、エクソソームをはじめとした液性因子がパラクライン効果を発揮され、多くの疾患に対して、発症リスクの軽減や回復が期待できます。
SGFを活用することにより、
・前頭葉機能及び認知機能の強化
・血管内細胞機能の強化
・精巣機能の改善
などの効用が期待できたことが、事例として挙げられています。
治療の対象者
・不眠、イライラなどの精神的不調
・倦怠感、頭痛、耳鳴りなどの身体的不調
・集中力、記憶力の減退
・性力減退、勃起不全(ED)
治療ができない方
・治療申し込み時点で 18 歳未満
・正常な同意能力を有さない、または代諾者から同意が得られない
・本治療に関する同意説明文書を受理し十分な説明を受け、自由意思による同意を文書で示していない(代諾者が文書にて同意していない)
・問診、検査等などから担当医師により治療適応が無いと判断された方
・増殖性糖尿病性網膜症や加齢黄斑変性症の診断を受けた
・コントロールが不良な高血圧もしくは不整脈を認める方
・ペニシリンの過剰反応がある
・脳梗塞や脳内出血、くも膜下出血などの脳血管障害にて現在加療中、または過去 3 か月以内に入院加療を受けた
※詳しくはお電話・メールでお問合せください。
治療の流れ
STEP01
カウンセリング
治療に関する十分な説明を受けた後、同意書に署名を頂き治療を開始します。
↓
STEP02
点滴投与(30分程度)
SGFを点滴します。
↓
STEP03
経過観察
幹細胞投与後1.3.6.12か月後を目処に可能な限り観察いたします。
予想される効果と起こる可能性のある副作用
予想される効果
幹細胞からの分泌物は、周囲に拡散して近隣の細胞に直接作用することができ(ホーミング効果)、免疫系の制御、血管新生、抗炎症作用、抗酸化作用、抗アポトーシス作用、組織修復作用など様々な治療効果が期待できます。